期待外れ(悲)Clouds Generator – Niagara Fluidsの使い方と実際の雲

アンリアルエンジンアセット「 Clouds Generator – Niagara Fluids 」の使い方をまとめます。惑星に浮かぶ巨大な雲を作りたいのですが、果たしてうまくできるでしょうか?(使用環境はアンリアルエンジン5.4.4です。)

結論

空に浮かぶ巨大な(数kmのサイズの)雲を作ることはできないようです。

惑星に浮かぶ雲を作ろうとアセットを購入しましたが、ビデオメモリの不足、アセットの仕様上、数kmの巨大な雲が作ることができずに、意図した使い方ができない。という事実が判明しました。

皆さんも購入するときは何の用途で使用するか?よく見極めてから購入してください。

レビュー動画YouTube投稿(12/7-17:00公開)

騙された?UEアセット「Clouds Generator – Niagara Fluids」レビュー。Unreal Engine Asset 「 Clouds Generator 」review.

プロジェクトにインストール

公式のチュートリアル動画

Clouds Generator – Niagara Fluids | Unreal Engine 5.3+ – Tutorial

導入方法

手順1 以下のプラグインを有効化 → 再起動

  1. Chaos Niagara
  2. Niagara
  3. Niagara Fluids
  4. Niagara SimCashing

手順2 CloudGeneratorアセットをプロジェクトにインストール

手順3 FXフォルダにあるナイアガラファイルをレベルに配置

手順4(省略可) 配置したFXを選択して
r.HeterogeneousVolumes.IndirectLighting 1
をコマンドコンソールに入力すると雲の色が白くなる

既存のプロジェクトで動かしたらコンパイルエラーで動かない

導入方法は3ステップで非常に簡単ですが、既存のアセットを色々検証するプロジェクトに導入したらナイアガラエフェクトファイルのコンパイルエラーが出て正常に動作しませんでした。

プロジェクト設定で、レンダーの設定や、ナナイトの設定を変えろなど色々聞かれましたが、設定を変えてもコンパイルエラーは治りませんでした。

新規プロジェクトで動かしたら正常に動いた

新規プロジェクトに導入するとプロジェクト設定をいじることなく、動画で説明された手順でスッと何の問題もなく動きました。

 



 

自分の理想とする雲にカスタマイズしよう

雲が小さい?

デフォルトのFXの雲をレベルに配置するとサードパーソンキャラクターくらいの小さい雲が生成されます。雲と名前が付いているのでもっと小さくても500mくらいの大きさを想像していましたが、実際は2mくらいの小さい雲が現れました。

雲を大きくする方法

  1. レベル上に配置した雲のFXのパラメータを調整
  2. User Parameters → Niagara Fluids – Volume → Volume Size を変更
  3. Resolution Max Axisを増やす(動画では150→400)
  4. Spawn Countを増やす(動画では2000→8000)
  5. 自分の理想に合わせて LifeTime を調整
  6. Cloud Parameters → Ring Radius を変更すると雲が大きくなる
    (動画では200→300)

注意・巨大な雲はビデオメモリを大量に使用する

デフォルトの雲はキャラクターと同じくらいのサイズで、空に浮いている巨大な雲にしようと、デフォルトの10倍の大きさの雲を作ろうとしました。するとResolution Max Axisを150→1500にした時点で、ビデオメモリが不足しているというエラーが出て(ちなみにGPUは8GBメモリ、メインのPCのメモリは48GB)、エディターがクラッシュしました。同じことを2回やって2回ともクラッシュしたので、アセットの仕様として小さい雲しか作れないようです。それこそプレイヤーの周囲にまとわりつくような大きさ。飛行機や惑星の空に浮かぶ巨大な雲はおそらく作れないのではないでしょうか?

もう少し実験をしたり調べたら可能かもしれませんが、始めて触った感じでは数kmの巨大な雲は作れなさそうです。

 

デフォルトの倍のサイズでFPSが16

  1. Volume Size = 7000×7000×300
  2. Resolution Max Axis = 300
  3. Spawn Count = 8000
  4. LifeTime = 12
  5. Ring Radius = 400

デフォルトのサイズの倍のサイズで試しに雲を大きくしてみたところ、FPSが16と、全く持って現実的ではないパフォーマンスを叩き出しました。巨大な雲なんかにしたらどうなるのでしょうか?(そもそも作れなさそう)

 



 

まとめ

雲と名前がつくからには、空に浮かぶ大きな雲が作れると思っていましたが、蓋を開けてみると小さいサイズの雲しか現実的に作れずに、半ば騙されたような印象を受けました。

もちろんアセットの出来栄えは良いですが、もっと用途とどんなことに使えてどんなことには使えないかの説明をするべきでは?と感じました。名前に雲と付いているので大きな雲が作れると大半の人は想像するはずです。

今回は現在作成中のロボットゲームに採用することは見送る事になりそうです。かわりにオブジェクト単位で制御できる雲アセットをまた探す旅に出なければならないですね。トホホ。

 

 

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