macOSをアップグレードするのは良いですが、その後、今まで使っていたアプリケーション(ESET、Eagle、Clip Studio、Unity、UnrealEngine)のアクティベーションが認証されずに、アプリが使えなくなることに注意していますか?
この記事ではライセンス認証に注意したmacOSのアップグレード手順を備忘を兼ねて紹介したいと思います。
前置き
アクティベーション
macOSのアップグレード手順を検索すると山のように解説記事が出てきますが、意外と使用しているアプリの認証については説明されていません。
今回は自分が使っているアプリケーション1個1個の認証の対応方法を解説しつつライセンス認証を失わないためのアップグレード前の手順を紹介します。
免責
ただし免責として、この記事を利用して発生したいかなる損害や損失を当ブログ、あそぽよブログは責任を負うことはできません。広く情報を集め、自分の自己責任と自己判断の元作業に当たってください。
5世代飛んだアップグレード
macOS(Catalina10.15.7)から(Sequoia15.5)までの5世代もの超飛翔アップグレードを行いかなりドキドキしています。通常であれば毎年1世代づつアップグレードするものですが、ゲーム制作で動かすUnityの都合上なんやかんやしていたら5世代飛ばすことになってしまいました。
果たして不具合なくアップグレードすることはできるのでしょうか?
もしOSのアップグレードに失敗したら?
タイムマシンでのバックアップ
注意:これは実際に行った経験ではなくChatGPTによる解説を元に、筆者の想像で記した手順です。実際に行うとトラブルや復元できないという問題が起こる可能性があるので利用する際は、この情報を元に自分で別途的確な情報を集めてください。
タイムマシンでMacのSSD(macOSが入っているデバイス)をバックアップに指定していると自動的にOSもバックアップされているようです。
復元手順(予想)
- Macの電源を切る
- 余計なデバイスの接続を外す
- 【Command ⌘ + R】キーを押しながら電源を入れる
(Intel Macの場合)
【電源ボタンを長押し】 →「オプション」が表示されたらそれをクリック → 続ける
(Appleシリコン(M1/M2/M3)Macの場合) - 「macOSユーティリティ」画面が表示されるまでキーを離さない
- 「macOSユーティリティ」画面で「Time Machineバックアップから復元」を選択
- 続けるをクリック
- 表示されたバックアップの中から復元するバックアップを選ぶ。
(例=Catalina(10.15.7)時点の最新バックアップ) - 復元が完了したら自動で再起動 → Catalinaに戻る
想定しうるトラブル(予想)
- タイムマシンが認識されない
- 復元が失敗する
アクティベーション解除(アップグレード前準備)
使用しているアクティベーション系のアプリケーションを漏らすことなくリストアップしましょう。
- Unity
- Unreal Engine
- ESET
- Eagle
- Clip Studio
- iTunes
- AppleID(念のためサインアウト)
その他、普段使用しているショップのアカウントもサインアウトしておくと最も安全なようです。
- DazStudio(ショップ)
- Unity(ショップ)
- Fab
- Epic Games Store
- Blender market(Superhive)
- Pixiv
- Fanbox
- ブログ
- Yahooメール
- Googleアカウント
- Steam
- SteamWorks
- メルカリ
- ChatGPT
- Amazon
- 楽天
Unity
別ブログ「 kanのメモ帳 」さんでアクティベーション(パーソナル)を解除する方法が説明されていました。UnityHubではなく、ストアページの管理画面から行うようです。
外部リンク
Unityライセンスのアクティベーション解除(削除)のやり方【Unity】
https://kan-kikuchi.hatenablog.com/entry/Unity_Activation
Unreal Engine
Epicアカウント単位でライセンスは管理されており、デバイス台数に関しても緩やかな設計だそうです。(ChatGPT)もし不安であれば、Unreal Engineライセンス解除というより:
- Epic Games Launcherからログアウトしておく
- プロジェクトやプラグインをTimeMachine等でバックアップ
ということを行っていればよい様です。
ESET
「 上書きインストール 」を使えば認証を解除する必要は無い。公式のホームページにmacOSのアップグレードに関してESETの取り扱い方法が載っていたので、上書きインストールに貼り付けたリンクを参考にしてください。念のためURLも記載しておきます。
URL=https://eset-info.canon-its.jp/support/versionup/mac.html
※個人用ライセンスESET Cyber Securityを使用している場合。
Eagle(画像管理アプリ)
- ライセンスの解除 → macOSアップグレード → ライセンス再認証
が最も安全。自動で古いライセンス認証が削除されて新しく認証を追加されるようなGoogle検索結果が出てきましたが、簡単にライセンスを解除できるので上記の手順で行いましょう。
手順はいたって簡単です。
- Eagleアプリを起動
- 上部のメニューバー → Eagle → 登録解除
もしくは「デバイスを管理する」から登録しているデバイスを管理することもできるようです。
Clip Studio
クリップスタジオのメニューなどからのアクティベーションの解除はできない。その代わりに購入した台数以上のパソコンで認証しようとすると使用しないデバイスを選択してアクティベーションを解除することができるらしい。
OSのアップグレードの際は公式Q&Aの「 インストールやアップデート後に起動しない場合 」に対処方法が記載されていました。
要するに再インストールしてもう一度認証したらOKということでしょうか?
iTunes
- iTunesを起動
- 上部メニューバー → アカウント → サインアウト を左クリックすると自動的にサインアウトされる。
- サインアウトされていると → アカウント → サインイン という表示にメニューが変わる
Apple ID
- Mac上部メニューのりんごマーク → システム環境設定 → ウインドウが表示される
- サインインしている名前の横にある 「 Apple ID 」というボタン?アイコン?があるので左クリック
- 概要 → サインアウト
Apple IDに関してはサインアウトせずにそのままアップグレードしてOKとのことですが、安定重視する心配性な人は、iCloudも一時サインアウトしておくと安心ということで、Apple IDからサインアウトしておくと安心とのことらしいです。
また余談ですが、アップグレードではなく売却する場合は必ずサインアウトしましょう。
各種ショップ
各種ショップに関しては普通にサービスのホームページからログアウトするだけで良いので特に説明することも無いと思います。
実際にするに当たって
実際にアップグレードする際に注意するのはアクティベーションだけではありません。そう停電のリスクです。UPSなどの無停電電源装置を使うことが最も安全ですが、5~6年に1度のアップグレードにわざわざ4-6万円もお金を出せません。そこでUPSなしでも比較的安全にアップグレードする方法を紹介します。
停電リスク
停電のリスクが極めて低い時間帯・日を選ぶ
天気予報を確認し、晴天・無風・雷なしの日を選ぶ
**平日午前中(9:00〜11:00)**を狙う(電力供給が安定している時間帯)
バックアップ
事前に完全バックアップを取る
外付けHDD/SSDにTime Machineバックアップをフルで取得
念のため、重要なプロジェクト・データだけを別メディアに二重保存(USBメモリやクラウド)
安定した電源供給
Macの電源供給を安定させる
電源タップの見直し(ブレーカー直結コンセントが理想)
安価な「瞬低防止タップ」を使う(3000円前後)ことで気休め程度の瞬断対策
他の電力を大きく使う家電(電子レンジ・ドライヤーなど)はアップグレード中は使わない
途中で止まっても対処方法がある
もし途中で電源が落ちた場合の対応を知っておく
macOSは途中で電源が落ちた場合でも、復旧モード(Command + R)から再インストール可能
ただし、「復旧領域まで破損している場合」は別Mac or USBインストーラが必要になる場合も
実際にやってみた
アップグレード前準備
- 晴れた日の金曜日の午前中が停電リスクが低いことをChatGPTに確認
- UnityのライセンスをMacの分を解除 → Unityアカウント → マイアカウント → MySeat → アクティベーションの項目があるはずが表示されていない。
(UnityPersonalを使用しているので、アクティベーションの解除の必要は無いのかもしれない。)→ とりあえず解除はせずに作業を進める。 - Unreal EngineはMacで使用していないので何もする必要なし。
- ESETは念のため、アクティベーションの製品認証キー、シリアル番号、ライセンスIDを確認した。
- Eagleはライセンスの登録を解除
- クリップスタジオはライセンス台数を超えたときに認証管理ができるらしいので、何もせず作業を進める。
- iTunesはサインアウトして、上部メニューバー → アカウント → 認証 → このコンピュータの認証を解除 というのがあったので念のためクリックして解除した。
- Unityショップからサインアウト
- ブログの編集ページへのアクセスする専用のURLをiPad miniに念のため写真で保存した。
- DazStudioをログアウト
- Fabをサインアウト
- Epic Games Storeをサインアウトが何故かできない → サインアウトしてもすぐにサインイン状態に戻る
- SuperHiveをログアウト
- Pixivをログアウト
- Pixiv Fanboxをログアウト
- Googleアカウントをログアウト
- SteamWorksをログアウト
- メルカリは元々タイムアウトでログアウトしていた。
- ChatGPTをログアウト
- Amazonもログアウト
- 楽天は元々タイムアウトでログアウトしていた。
- Yahooメールログアウトした。
- ブログからログアウト
- Macをシャットダウンして接続している不要な機器(SSD×2とタイムマシン用のHDD)の接続を外した。
- 家の中で強力に電力を使用する機械が無いかをチェック
- 念のためMacに接続したコンセントが緩んでないかチェック
- 再度起動
- Apple IDからサインアウト → カレンダーと連絡先のコピーを残すか聞かれた → パスワード入力
- 念のため省電力機能でスリープにする時間を3時間に設定
- Macメニューのりんごマーク → システム環境設定 → ソフトウェアアップデート → 今すぐアップグレード ボタンを押す(macOS Sequoia15.5の15.65GB必要)
アップグレード作業
- 15.65GBのダウンロードが始まる(表示は約1時間・実際は32分かかった)
- めっちゃ暇(絵を描いて時間を潰す)
- インストールするか訊かれる → 続ける → ソフトウェア使用許諾書に同意する → インストール先にデバイスを訊かれる(内臓のSSDを選択) → パスワード入力
- インストールが始まる(表示は約18分・実際は3分)
- 何度か再起動がかかることをアナウンスされてアップグレード処理が本格的に始まる
- アップグレード開始 → ⌛2分40秒後・再起動1回目が始まる
- ⌛7分13秒後・再起動2回目が始まる
- ⌛8分10秒・再起動3回目が始まる
- ⌛9分41秒後・再起動4回目が始まる
- 残り約29分と表示される
- 再起動4回目の途中で15分経過した時点でMacがゴーゴーうなり始め16分経過時点で終る
- ⌛17分35秒後・再起動5回目が始まる
- ⌛19分00秒後・再起動6回目が始まる
- ⌛21分43秒後・再起動7回目が始まる
- 残り約9分と表示される → 22分経過した時点でMacがゴーゴーうなり始め24分経過時点で終る
- インストールから通算32分37秒後にアップグレードが完了してロック画面が出る。
- 初手キーボードが反応せずにやや困ったが、何回かキーを押し、しばらく待てば入力可能になった。 → パスワードを入力していざmacOS Sequoia15.5
アップグレード後作業
- ESETを上書きアップグレード → ポップアップされたWebページに飛び、自分に対応したESETの.dmpファイルを取得 → インストール → インストールで色々新機能の許可制限について質問されたが、基本指示に従い進めていく(詳細な手順は割愛) → 結局シリアルコードの入力はしたので、忘れずメモしておきましょう。
- 日本語入力ができない!?(OSの設定)
- システム設定 → ずずっと下の方 → キーボード → 右画面・テキスト入力 → 入力ソース横にある編集ボタンを押す。 → ポップアップウインドウが表示 → 左下の小さなプラスボタンを押して日本語、ひらがな、カタカナの入力を追加。(自分の場合Google日本語入力をインストールしていたのでそれがそのまま使用できた) → メニューバー上部の右のアイコンに入力ソースのアイコンなどが表示される。(以前の様にcontrol+スペースで切り替えられる[USキーボードの場合])
アップグレード後に改めてサインイン・認証
アプリ・ツール系サインイン
- Apple IDにサインイン → iCloudを有効化
- ブログにログイン(ブックマークから)
- Yahooメールにサインイン → ついでに2段階認証追加
- Googleにサインイン
- Pixivにサインイン
- Pixiv Fanboxにログイン
- Clip Studioは問題なく起動 → お絵かきもできる様子
- Eagleも問題なくメールアドレスと、シリアルコードを入れて認証成功 → アプリ使える!
ショップ系のサインイン
- DazStudioにサインイン
- Fabにサインイン
- Unityにサインイン
- Superhiveにサインイン
この辺りは追々使うにつれてサインインしておきます。問題や不具合があったときは追記することにします。
アップグレードの感想
手順自体はそれほど難しくなく、「 今すぐアップグレード 」ボタンを押すだけで良いのですが、データ周りやアクティベーション、ライセンス認証がめんどくさいという印象でした。
実際にアップグレードは割りとすっと終わって、今まで使っていたデータもブックマークなどもそのまま残っておりOSだけが入れ替わったという印象です。
とはいえ、次回はクリーンインストールをしたいので、今回の手順に合わせて、内蔵SSDから個人データをすべて外付けのSSD等に退避させる、管理手順が含まれ、また厄介になりそうです。
ちょい重要
アップグレードが終わってから、使いこなしてしばらく今までの作業ができるかを確認する数週間の間はバックアップのデバイスを接続しないほうが良いと思います。今回はうっかり接続してしまいましたが、もし2週間後に元に戻したいと思ったときにCatalina時代のバックアップがSequoiaで上書きされて選択できなくなっているかもしれません。
より慎重をきっするならバックアップデバイスの接続は2週間くらい様子を見ましょう。ダウングレードするのも面倒でCatalinaに関してはサポートも終了しているので、今更今回はダウングレードしませんが、OSが発表されたすぐのときなどは初期のバグに遭遇する可能性があるので、いつでもタイムマシンからOSを戻せる状態を維持しておきましょう。
次回はクリーンインストールしたい
以前一度クリーンインストールをして、大苦戦してサポートにまで問い合わせたのですが、操作方法の記録を忘れてしまっていました。
今回は上書きアップグレードでしたが、また今度するときはクリーンインストールをする方法も確率しておきたいです。
おそらくここまで徹底したやり方だとクリーンインストールも同じような手順になると思いますが、まあやってみないと分からないですね。
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