Steamでゲーム販売は億万長者になれるのか?契約の浮遊船の稼ぎはどう?

現在ゲームをSteamで販売しようとゲームを開発・制作している人、億万長者になれる夢を描いていますか?作品を完成させることはもちろん、マインクラフトの様に、自分で作ったゲームで一儲けしたいですよね。今回は、契約の浮遊船を例に、実際にインディーゲーム開発者がSteamに出品したとき、どれくらい稼げるのかを実体験とともにお話したいと思います。

結論

  1. ゲームの内容がどんなに素晴らしかったとしても、露出しないと誰にも存在を知ってもらえず、稼ぐことはできない。(数千とある数あるゲームの中の1つとして埋もれてしまう。)
  2. 知名度を上げるには、ゲームの評価、パブリッシャー契約などの方法がある。
  3. 本気で稼ぐには入念な市場調査、作る前からのゲーム設計が必要。

 

契約の浮遊船の売上

5本、「 契約の浮遊船 」を発売してから既に1年半くらい経ちますが、5本しか売れていません。これを売れていると取るか?売れていないと取るか?皆さんはどうですか?発売した当の本人は10本を売上の目標にしていたので、50%達成で、まあ値段の割に売れたのでは?と思っています。とは言え、売上で数千万円は稼いで欲しい、という未来への期待もしています。

売れていない原因

  • 純粋に価格が高すぎます。

開発に思った以上に労力を費やしてしまったので、インディーゲームで高くて2000円と言われるなかで、超強気設定の3780円です。とはいえ、ゲームボリュームからすると、そこまでぼったくって無いと思っているのが開発者の目線ですが、購入者からすると、どれだけのボリュームがあるか正確に分からないなかで、3780円という高額な値段を提示されて、じゃあ買わないとなっていると予想しています。

  • 高すぎて誰も購入しないので、レビューがつかずに露出される機会がありません。

 



 

データ上の平均的な期待値

とある有名なインディーゲーム開発ブログ記事では、平均販売価格が9$、売上本数(中央値)が約2000本との調査があります。売上はSteam税30%&消費税10%を取られたとして9$×0.6×2000=108万円(1ドル=100円)が中央値の売上の期待値となります。

上位10%、1%に入れる自身があるなら大きく稼げる

上位10%で10万本、1%で100万本の販売が期待できるそうです。こうなるとポケモンレベルで誰もが知る有名な人気ゲームとして認知されている状態ですね。さて自分が作るゲームが、上位10%以上に入る自信はありますか?

たとえ販売価格が9$だったとしても10万本売れれば9$×0.6×100,000=5400万円(1ドル=100円)まあ上位10%以上に入ればそれなりに裕福になれそうですね。(その上位10%に入るのがとても難しいのだが・・・)ただ、そこから日本の所得税がかかり手元に残る金額が少なくなることは考慮しておきましょう。

Steamの価格競争は異常?

販売価格を9$で計算しましたが、じゃあ定価を上げて20$くらいで売れば良いのでは?と思うかもしれませんが、Steamでは有名なAAAタイトルでも容赦なく値下げ合戦を行っています。値下げになれたユーザーはもう低く下がりきった価格帯に慣れてしまい、それらのレンジ(10-20$)以外の価格のゲームはほぼ買わない傾向があると思います。こればかりは周りが値下げをするので、止めろというわけにも行かず、どうしようもない市場の競争原理ですね。

 



 

販売するだけでは誰にも知られない・露出を上げる方法

どれだけゲームの内容が素晴らしかったとしても販売するだけでは誰にも知られません

発売日には露出してくれる

一応Steamもゲームを発売したときに露出を増やしてはくれますが、一時的なピークで数万インプレッション程度の露出しかしてくれなかったのが、契約の浮遊船を販売してみてわかった実体験です。

そこから0.1〜0.01%の人がゲームを購入してくれるのが一般的です。つまり最悪1万インプレッションでようやく1人がゲームを購入するかどうか?が現実的な数値です。

パブリッシャーとの契約

そこで、広告宣伝する必要があるのですが、ゲーム開発者はゲームだけ作っていたい。そんな希望を叶えるためにゲームパブリッシャーという存在があるのです。ゲームパブリッシャーは契約したゲームの広告宣伝から、場合によってはローカライズまで対応してくれます。有名なパブリッシャーであれば宣伝効果も個人がするよりも数十倍も効果の高いものになるでしょう。

とはいえ、契約料を取られたりと、良いことばかりではありません。

評価が良ければ露出してくれる

販売するだけでは売れないと結論づけてしまいましたが、一応、ユーザーの意見が好評なようならSteamでは露出をしてくれる仕組みになっています。つまり最初にある程度無料に近い形でも誰かに購入してもらい評価を得ることで、先の売上を釣り上げるようにして稼ぐことができる仕組みになっているようです。

 



 

インディーゲームは低価格が主戦場?

AAAタイトルが兵器で値下げをする中、個人インディーゲームが作ったゲームはそれら以下の価格帯のレンジで勝負せざるを得ません。作品のボリュームや出来栄え、クオリティなど、数百人規模で作ったAAAタイトルにクオリティで勝てることはまず無いでしょう。突飛なアイディアや誰もしないような変わったゲーム性で1発当てるのがセオリーになるのでは無いでしょうか?

稼ぐ前提の場合は、市場調査は前もってしよう

その点を踏まえて市場調査でどんなゲームがどれくらいの価格帯で売られているのかは、売上を伸ばしたいのであれば、前もって調査しておく必要があるでしょう。それらの結果をもとにゲームのシステムやボリューム、特に価格を最適に決定することが、売れるゲームへの第一歩となるのでは無いでしょうか?

自分はそのあたり、な~んにも気にせず、自分の好きな作りたいゲームを好きなように作って好きな価格で販売したので、結果、売上5本という結末に至っています。もちろん趣味で作って完成したことで、十分人生の満足感を得たので、それはそれで成功なのですが、売上もついてくれたら嬉しいところです。

 

 

 

 

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